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2015年の台風傾向

例年になく早い時期にやってきた台風6号。ウェザーニュース・ストームセンターが今年の台風傾向を解析しました。

・発生数は24~27個と平年並み
・ただし勢力の強い台風が発生しやすい


その理由は主に以下の2つになります。

理由その1

エルニーニョ現象の発生

過去、夏にエルニーニョ現象が発生したのは、2014、2009、2002、1976、1963年の5シーズンでした。エルニーニョ現象が発生したシーズンの年間台風発生数は22~26個(平均24.0個)で、平年並みか、平年より少なくなっています。

2015年の太平洋の海水温分布は、今後は高くなると予想され、夏にはこのエルニーニョ現象が発生する可能性が高くなっています。

なお、注意しなければいけないのが台風の勢力傾向。

海水温の変化に伴って、太平洋では対流活発域(台風の「卵」が産まれやすいエリア)が平年より東寄りになります。

そのため、台風の発生源が平年より南から南東にシフトし、海水温の高いエリアを通過する距離が長くなります。

台風は海水温が高いと発達するため、通過する距離が長くなる分、強いまたは非常に強い台風の発生数が平年より多くなる傾向といえそうです。


理由その2

周期的に繰り返す増減

1951年以降の台風発生数は、およそ二十数年周期で増減してきています。

1990年代後半以降、発生数の少ない時期に入っています。

2013年は例外的に平年より多い32個の発生となりましたが、2014年は再び平年より少ない23個となり、まだ平年より少ない傾向が続いていると考えられます。

今シーズンの台風発生数は平年並みではあるものの、勢力の強い台風が多くなる傾向です。

普段の生活の中で、風害、水害、土砂災害に対する備えを早めに対策していきましょう。


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