2015年 台風15号
8月25日(火)6時過ぎに熊本に上陸した台風15号(コーニー)。15号は沖縄や九州各地で暴風被害をもたらしたのか、ウェザーリポーターの皆さんの情報を元にまとめました。
検証 台風15号の特徴
事前の見解では、強い・離れても注意という2つの特徴を持った台風だと予想していました。
強い
上陸直前まで非常に強い勢力を維持、雨風の影響が大きい
離れても注意
四国や紀伊半島でも強雨に
では、実際はどうだったのか、ウェザーリポーターの皆さんに振り返ってもらった結果がこちらです。
15号が通過したエリアの皆さんは、多くの人が雨風ともに強かったという印象です。特に中心付近が通った、沖縄の先島諸島や鹿児島、熊本では風の印象が強かったという人が多い結果となっています。
※沖縄全体では雨風両方を強く感じた人が多いですが、先島諸島だけで見ると風が強かったという割合が多くなっています。
総じて今回は暴風が猛威を振るった、『風台風』だったということが皆さんの回答からもわかります。
リポートで被害を振り返る
リポートは雨による被害よりも、風による被害が目立ち、車が横転・信号機や巨木が倒れるなどの被害も相次ぎました。
また、石垣島では観測史上最高の最大瞬間風速71m/sを観測するなど数字からも今回の台風の威力が分かります。
最大瞬間風速(25日7時まで)
・石垣島(沖縄県) 71m/s
・枕崎市(鹿児島県)45.9m/s
・雲仙岳(長崎県) 43.5m/s
・熊本(熊本県)41.9m/s
記録的な雨
・雲仙岳(長崎県) 134.5mm
沖縄や九州・中四国では、夏休みの移動や通勤などにも大きな影響が出ました。
解説 台風15号の特徴
15号は、熊本への上陸直前まで非常に強い勢力を保持していました。九州の大部分は、台風進路の東側にあたる「※危険半円」と呼ばれる風の強いエリアにスッポリと入っていました。
また、勢力を保った理由は、台風のエネルギーの源となる高めの海水温に加えて、上空の風の流れが台風の勢力を維持しやすい状態に吹いていました。 このため、風の影響が強かったのだと言えます。※危険半円とは、図のエリアになります。
台風の進行方向の右側は、進行方向と風の方向が加わり、風が強く吹きます。