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雪かきの心得

安心・安全な雪かきや雪おろしのために、注意点をまとめました。雪国で雪に慣れている方々も確認し、事故ゼロで冬をお過ごしください。

雪かきの10か条

雪による事故の死亡者は、除雪作業中の事故が7割強で、そのうち9割が65歳以上の高齢者と言われます。以下10項目を心がけましょう。

・一人で除雪しない
・不用意に軒下に近づかない
・道具にこだわり、手入れを怠らない
・水がしみず、暑すぎない格好をする
・梯子かけ屋根登るまで肝要と心得る
・投げる先に人がいないか注意する
・水辺と除雪機には近づかない
・過信せず油断せず、常に最悪を心がける
・先を読み、先手を打って余裕をもつ
・声を掛け合い、助け合って作業する

事故防止のためにポイントを3点、のちほど詳しく解説しています。

最も多い転落事故

雪かき事故の中でも多いのが「転落事故」です。屋根やハシゴからの落下による転落事故が、除雪中の事故の4分の3を占めます。

また、転落事故以外にも、よくある雪かき事故の事例は以下になります。

・屋根からの雪と一緒に転落
・屋根に登ろうとして、はしごから転落
・屋根からの落雪に埋没
・除雪機械による巻き込み
・除雪中に水路に転落
・除雪中に発病

そして、長岡技術科学大学の上村靖司教授によると、豪雪地帯では、今と昔の雪かきの環境が少しずつ変わってきているそうです。

自然積雪の減少

家周りや家の車庫前の除雪環境が整い、アスファルトなどの露出面が増えました。そのため、自然積雪という転落時の衝撃を吸収するセーフティーネットの無い場所が増え、落下時の事故が深刻化しています。

過疎化により単独作業

除雪作業をまかせられる若い世代が減ったことで、やむを得ず高齢者が単独で作業を行うケースが増えています。

高齢化

高齢になると体力が落ちたり判断が遅くなったりして、事故に遭いやすくなります。また、心疾患などの発病事故も増えています。

事故防止のために

事故防止のために、3点ポイントを絞りました。作業前にご確認ください。

一人で作業しない

作業開始後、最初の10分に事故が起きやすいと言われています。特に、ハシゴから屋根を昇り降りする際は、まわりと声を掛け合うようにしてください。

無理をしない

除雪作業は重労働です。作業前の準備体操を、必ず行うようにしてください。また、少しでも体調が悪くなったら、作業を止めるようにしてください。

作業前に命綱を

体に命綱を取り付けるだけで、作業時の安心感が大きく変わります。作業効率を上げることにも繋がるので、作業前に命綱をつけるようにしてください。また、屋根にアンカーを設置しておくことで、「第三者」にお願いする際も、安心して作業を依頼することが出来ます。

一人一人の心がけで、大きく変わってきます。くれぐれも無理はせず、日本人の美徳でもある助け合いの精神を持ちながら、雪かき事故を減らしていきましょう。

提供:株式会社ウェザーニューズ